海岸に漂着したロープ

【友ヶ島ごみ紹介:漁業用ロープ】
漁業・海運用ロープは、流れ出てしまうと海生生物や船舶のスクリューに絡まるなどいろいろな被害を引き起こします。
 
最も重大な問題はロープの劣化により発生する微細な繊維だと指摘する研究者もいます。よく、レジンペレット等は表面積が大きいため、海水中の残留性有機汚染物質(POPs)を高濃度で吸着することが指摘されますが (1)、ロープの繊維状劣化物は非常に微細なため、表面積がそれらよりはるかに大きくなるとのことです(2)。
 
海岸に漂着したロープは、地中深くに入ったり異物に絡まったりしていることも多いので収拾が大変ですが、積極的に回収せねばならないものの一つです。
 
(1) 高田秀重(2014)International Pallet Watch (IPW) : 海岸漂着プラスチックを用いた地球規模でのPOPsモニタリング.地球環境, 19 (2), 135-145.
(2) 岡野多門・森田晃(2013)漁業や海運用のロープによる海浜の漂着ごみ汚染.環境科学会誌, 26 (2), 150-157.

一般社団法人加太・友ヶ島環境戦略研究会の活動の一部は、地球環境基金助成金を受けて行っております。

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