“加太・友ヶ島”にて「森・川・里・海」と海洋ごみ問題を考える2日間 ②

(文責:益田次朗)

2022.11.26〜11.27に、一般社団法人加太・友ヶ島環境戦略研究会(KATIES)と加太観光協会の共催で、エコツアーを行いました。このエコツアーは、環境省事業 令和4年度「令和の里海づくり」モデル事業の一環で実施しました。
先の投稿ではこのツアーで訴えかけた加太・友ヶ島の『陽』と『陰』についてお話ししました。この場合の『陰』は加太地区に起因するものではなくて、海洋ごみの流出源である大阪湾流域や外洋も含めその他の地域も大きく関わるのですが…。

我々KATIESが取り組んでいる海洋ごみ問題。皆様をご案内した友ヶ島(沖ノ島)の大阪湾に面した北側の北垂水海岸では、我々の生活から流出したと思われるプラスチック等のごみがたくさん漂着します。分かりやすいところではペットボトル、ストロー、靴、ボールなど。

形あるものもあれば、発泡スチロールのかけら、原形を留めていないプラスチック破片、5mm以下のマイクロプラスチックも夥しい数があります。海に流出したごみの一部が海岸に漂着し、その多くは海底に沈んでいると考えられています。そして今もなお、河川を通じるなどして、のプラスチック類等のごみは海に流れ込み多くは回収不可能となっています。

このツアーにおいて参加者の皆さんにご覧頂いた、ごみが堆積し拾っても拾っても減らない海岸のプラスチック。風によって飛ばされ、友ヶ島の深い山の中にまで入り込んだ発泡スチロール。これは確かに皆さんが目の当たりにしたわけですから、「紛れもない事実」なのです。

KATIES初のエコツアーにお越しいただいた方には、加太・友ヶ島のそういった地域課題もご覧いただき、我々の生活様式や行動変容についてお考えいただきました。海洋ごみ問題は座学ではありません。「知識として知っている」のと、それを自分たちが生活している土地が見えるこの島で「肌身をもって感じる」のとでは、行動変容につながる可能性も全く違うはずです。それをKATIESは多くの人に伝えるという形で貢献したいと思っています。

友ヶ島から皆様に海洋ごみ問題を訴えかけられる「KATIESのエコツアー」は今後もブラッシュアップして続けて参りたいと思います。また、それを語り伝える「担い手」を目指したいかたもお声がけください。

(一社)加太・友ヶ島環境戦略研究会 益田次朗

一般社団法人加太・友ヶ島環境戦略研究会の活動の一部は、地球環境基金助成金を受けて行っております。

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